コトバを超えるメッセージ

「田舎は怖いなあ」とかボーっとテレビを見ながら、ふと更新が再開された“圏外からのひとこと”の9月6日付けのコンテンツを思い出した。「人を殺すな!言葉を殺すな!」だ。
基本的にぼくは「“話せばわかる”なんてことはあり得ない」というか「話したってわからないことのほうが多い」と思っているので、あのコンテンツはちょっと楽観的に過ぎるような気がする。今も世界各地(もちろん日本もはいる)で行なわれているテロ行為やそれに準じる行為は、なんらかのメッセージを表出しているわけなんだけど、おそらくその行為は最初から言葉を超えたところでしか表出し得ないメッセージなんだと思う。彼らはメッセージを表出する手段として、最初から言葉ではなく人命を奪うという行為を選択したんだと思う。
彼らの言う「ジハード」は、ぼくらの想像の埒外をカンタンに超える、なにかとてつもないものを背負っているに違いない。そうでなければ、失われた数多くの命が浮かばれない。そういうモノを前にして、ぼくらはどんな言葉を発することができるのか。
もちろん、それ*1が行なわれている/行なわれようとしている現場に対して、視線を注ぐことは悪いアイディアではないと思う。それはもしかすると米国=警察国家という呪縛を解き放つ契機になるかもしれないからだ。
そうはいっても、“リアルな現実”と“快楽”の戦いはたいていの場合“快楽”が勝利するんだけど。

*1:テロ行為