『面白半分』1977年7月号
佐藤嘉尚(さとうよしなお)氏によって1971年に創刊された『面白半分』という雑誌は、いわゆる“四畳半裁判”によって知られているのかもしれないが、当時中学生だったわたくしにとっては、サブカルチュア(≒ツツイ文化圏およびJazz)を体感する“場”だった。
などと大上段に構えたってしょうがない。単純に責任編集:筒井康隆時代以降の『面白半分』をリアルタイムで読んでいたというだけのことだ。
いずれにせよ、この雑誌によってわたしが大きく道を誤ることになったことは疑いようのない事実で、実際、社会人デビューも雑誌屋としてだったし、途中ライター稼業時代もあったものの、あいかわらずの雑誌屋だ。
たぶん、今も雑誌と活字文化の可能性を信じているのは、この雑誌の影響だと思われ。
この当時は『面白半分』以外にもさまざまなB5版サブカル*1雑誌が出版されていて、筆頭は『話の特集』だったし、『面白半分』の2番手的なイメージを払底できなかった『絶対絶命』もある。
この流れが『奇想天外』や『ぱふ』といったSF〜マンガ文化圏へと続くようなイメージがあるのだけれど、これはもしかしたら誤解かもしれない。

*1:ホントは“サブカル”という言葉は使いたくないのだ。本質的には“大人の雑誌”だと今も思っている