至言

ああ、こういえばわかりますかね。痴漢するやつも悪いが、される側も油断があるから悪い、みたいな、加害者よりも被害者を責める風潮が、企業の中にも、企業間の付き合いにも染み出しているのです。だって、企業内だろうと企業間だろうと、結局は「個人間の」やり取りになるからです。心を折る方も悪いが、心を折られる方も悪い、みたいな、両成敗みたいなことを持ち出すのです。両方が負けに成る、と書いて両成敗です。何でそこで勝敗が出てくるのさ、ってことには疑問を感じないのですね。
人間ってのはね、心にないことは言わないし、しないのです。そういう生き物だもの。ここでいう心とは深層心理とか無意識を含みます。
だから日常の業務とは違う、特殊な環境(=プロジェクト)に置かれると、そこが目立つようになってしまってるんです。プロジェクトって人間がやってるんですよ。自然現象なんかじゃないんだ。その人間が病んできているという事実から目を背けて、理論ばかり振り回したって、病理は治らないということにそろそろ気付いたっていいんじゃないかい、と考えます。

ここでは“心が折れる”というキーワードを軸に話が展開しているけど、これは本質的に“ヒトとしてのあり方”だと、ワタクシは認識いたしますた。
未読のヒトはちゃんと読んで、われとわが身を振りつつ、明日もまた精一杯生きましょう。