だからどうした空は青いぞ

今の状況は、申し訳ないけど、王将と桂馬と香車、それに飛車だけで、あとは膨大な歩兵だけ。
王将が取られたらゲームはおしまい。そうなる前に、桂馬なり香車なりは金や銀になるよう、切磋琢磨すればいい。王将の結果だけをもってゆくのではなく、そのプロセスをも盗んでスキルを積んでゆかなければ、いつまでたっても飛車角の揃わない(機動力のない)隊列を組まなければならない。金と銀のいない孤独な王将を戴かなければならない。
それじゃ勝てるゲームだって勝てやしない。
「おれは“歩”だから……」なんてのは、ただの言い訳。裏返れば立派な「金」じゃないか。当然みんながみんな金や銀になれるわけではないけれど、せめて桂馬や香車が積んできた研鑽の、1/1000くらいはトライしてみるというのはどうか。
コミュニティの行く末だのフィルタリングの効果測定*1だの、それもまあ、大事かもしれないけど、それ以上に盤上でプレイする主役の各コマがへたれていたのではお話にならない。各コマのボリュームが厚くならなければ、いつまで経っても“声のでかい奴”に牛耳られることになる。ひとり1コミュニティの気概で上を目指さないと、A.D.200Xが、Port139 MLが、影ペンギンが、すべて無駄になる。どころか、新しい人のモチベーションをも削ぐことになる。
「英語が……」だの「書籍は高くて……」だの「環境が……」だの言い繕ってる場合じゃないことは、わかってるはずだ。フツーのWeb廻ってメール読み書きするだけで手一杯のユーザーは、もっとたくさんの王将と金と銀と角行飛車と、桂馬に香車に歩を必要としているのだ。彼らのために出来ることは、進んで死地に赴くことではなく、生きて層を厚くすることなんじゃないのか。
これからのセキュリティスタジアムは、マシン同士の戦いではない。自分自身との戦いなんだ。

*1:事実誤認