デザイナ

その友人の話から。
某大手外装業のデザイナにパンフレット仕事を依頼したところ、DTPデータ以外にレイアウト紙(CMYK値が記入された指示書)もあがってきた。
特色は使用していないのだけれど、「C=28 M=52 Y=11 k=0」などという細かすぎる指示があって、その時点でかなり小首が傾むいたものの、できるだけ指示書どおりに出力するよう印刷会社に依頼し、色校正を取ってデザイナに回したところ、彼が想定した色とは違うので再校を取って欲しいといわれた。チャート表を見比べても、それほど遜色はない色が出ているから問題ないような気もしたけれど、再校をとることにした。
ところが再校をとってもNGが出る。デザイナから渡されていた参考用のプリントの色と違う、というのがその理由だ。
さすがに時間がなくなりつつあったので、指示書どおりの出力で、チャート表とも近い色だから問題ないはずだとやんわりと指摘すると、
「チャート表ってなんですか?」
デザイナにしてみれば画面の色温度とかキャリブレータを細かく設定し、あわせて事務所のプリンタも最適化してあるから、印刷所に放り込んだデータも同じ色で出ると思ったらしいのだけど、CMYK値が1刻みってのがもはやありえないし(もちろん美術書とかは別)、チャート表を知らずにデザイナを名乗るなんて問題外。
でもそーゆうの、増えてるんだよなあ、と暗い顔で苦笑する。